こんばんは~~~!!もふ山です。
お盆ですね。皆様夏休み、満喫してますか??
わたくしは普通の3連休なので、一瞬実家に帰った以外はいつも通り映画を観たりして過ごしてます。
前職はエンタメ企業だったので、制作職でなくとも映画は月5~6本見たりする生活だったんですが・・・転職して今はIT系勤務なので以前よりペースが落ちました・・・。
でも最近は興味のある映画が多くて、以前の水準を取り戻して参りました!
というのも先日は参院選がありましたし、その後もあいちトリエンナーレの件やアジアの近隣国で色々と動きが有ったりと・・・ふと立ち止まって考えてしまう機会が増えたからなんですね。
そして8月は終戦記念日でございます。
なので今日はそんな今だからこそ観るべき、それぞれの出来事に対して自分はどういう考えを持って生きるのか・・・
考える良いきっかけになった戦争・政治関連作品を羅列してみようかと思います~~~
1.主戦場
だいぶ前に公開され散々話題になった作品ですが、先日の表現の不自由展の件も有り更に注目を集めていますね。
様々な立場の方へのインタビューをつなぎ、この問題を紐解いていくというドキュメンタリー形式の作品。
何故あの慰安婦の少女像にこれだけの拒否反応が起きるのか・・・
その根幹にも触れていましたし、今も日本に残る問題とも強く繋がっていると感じました。
韓国と日本の間にある対立の種という小さな規模ではなくこれは「女性の人権の問題」なのです。
保守派(作中では歴史修正主義者とも言われている)から上映中止の抗議が出る、そんな作品です。
(あと個人的にヘイトを溜め込んでいる人間の顔ってこうも歪むのかと怖かった・・・。)
ひっくり返るのは歴史か、それともあなたの常識か。
2.新聞記者
これも参院選にぶつけるように公開されましたし、宣伝を大々的に打っていなかった分口コミでだいぶ話題になりましたね。
原作は小説でフィクションという体ではあるものの、作中では実際の事件を描写した部分も多々有りリアルさも感じられる。
いやはや、これ松坂桃李の代表作と言われるようになるのではなかろううか??
絶望の淵に立たされ、全ての希望を失った男の顔が出来る俳優なんだよ、松坂桃李は。#新聞記者 pic.twitter.com/IpsQvyxHZw
— もふ山 (@annin_doufu123) 2019年7月2日
素晴らしかった。そして吉岡記者役シム・ウンギョンの適役さ。
国内の女優がオファーを断ったという噂もまことしやかに囁かれていましたが、それを除いても日本の女優で「この人」というのが思い浮かばない・・・
それくらいこのキャラクターは持っている雰囲気が独特でした。上手く言い表せないけれど、ずっと日本で生まれ育った人には中々無い感じだったんですよね・・・
彼女がやってくれて良かったと思う。
あと「おっ」と思ったのが配給に「イオンエンターテイメント」が入っているという事。
イオンの名誉会長(ジャスコ創業者)が岡田卓也さんという方で。
イオン名誉会長相談役 岡田卓也さん(91)−特別編−:試練のとき:中日新聞(CHUNICHI Web)
その息子にあたるのが民主党の岡田克也さんです。そう考えるとなかなか面白いですよね・・・
この映画を観た方は印象に残っていると思うんですが、ネットでの情報操作のシーン。
あいちトリエンナーレの件で「毎年行っていて楽しみだったのに残念です」などの反対意見がTwitterにワラワラ出てきた時、ちょっとこのシーン思い浮かべませんでしたか??
バイトが雇われて書いたのかな、とか。
(トリエンナーレは3年に1回の開催なので、毎年行けるはず無いんですよね。)
報道自由度ランキング67位の我が国。
www.asahi.com
恐らくこのまま日本はこういった面で中国に近くなっていくのだろうなぁと感じている。
「この国の民主主義は形だけで良いんだよ。」
官僚が吐くこの台詞が実にキツイ。
3.アルキメデスの大戦
ドラゴン桜を描いた三田紀房さんの軍事戦略をテーマにした漫画の実写化作品。*1キャラクターの作りも良くて映画として見やすいのでオススメ。
「これからの戦争は航空機が主体になり、巨大戦艦は不要になるであろう」と考えている山本五十六海軍少将は、平山忠道造船中将が計画している無駄に大きい巨大戦艦の建造計画案ではなく、対航空機戦闘を考えた藤岡喜男の案に賛成する。一方、平山は不当に安い見積もりで、自らの巨大戦艦の建造案「大和」を新型戦艦造船会議で通したいと考えていた。平山の計画を阻止するために、山本は、元帝大生の櫂 直(かい ただし)を海軍主計少佐に抜擢する。
櫂少佐とその部下田中正二郎少尉は、特別会計監査課の課長として、平山案の見積もり金額の嘘をあばくために奔走し、その過程で日本の技術戦略にまつわる数々の矛盾に直面していくことになる。
ネタバレになるので描きませんが、平山忠道造船中将の台詞と最後に櫂直が言った言葉がかなり頭に残っている。
今の日本でたまに感じられる空気、この当時の作品で描かれる軍の雰囲気と似てきていて本当に怖い・・・。
過信と虚勢のもと、再び滅びの道を進みゆく事になりませんように。
4.芳華ーYouthー
こちらは中国の作品ですが、とても良かった。色と音楽の使い方が秀逸。
私自身が今中国で活動しているアイドルのファンなので・・・
時代が違えば彼らは文工団*2に居たかもしれない。
今日は新宿武蔵野館で「芳華」を観てきました( ˘ω˘ )🌼
— もふ山 (@annin_doufu123) 2019年4月13日
1970年代の中国が舞台となっていて、ノスタルジックな雰囲気に満ちた作品。
時代に翻弄されながらも確かに生きた若者達の青春の記憶……美しかった。 pic.twitter.com/g0TUC7r0Fg
そんな美しい青春とは対照的な中越戦争のシーン。あの時の絶望たるや。
先に挙げたアルキメデスの大戦の冒頭シーンと同じく、こんな事再び起こってたまるかと思うには十分である。
ちなみにリウ・フォン役のホアン・シュエン(黄軒)がめちゃくちゃ好き。
本作内では踊るシーンほぼ無いんですが、彼自身も舞踊のエリートです。
資生堂×威神ちゃんのイベント、ウィンウィンは居なかったけど
— もふ山 (@annin_doufu123) 2019年4月28日
こういうの絶対似合うからやって欲しい……( ˘ω˘ )
中国の俳優 #黄軒(ホアン・シュエン)×#ShuUemura のアイラインのCM……
ちなみに彼はウィンウィンの大学の先輩にあたる舞踊のエリート……。 pic.twitter.com/D9ZGnudcmB
5.タクシー運転手 約束は海を越えて
そしてここからは韓国の作品。韓国映画のレベルは高いなぁと常々思います。
1980年5月に韓国の光州市で起こった民主化を求める民衆蜂起の光州事件を描いた作品。全斗煥(チョン・ドゥファン)らによるクーデターや金大中(キム・デジュン)の逮捕を発端として、学生や市民を中心としたデモが戒厳軍との銃撃戦を伴う武装闘争へと拡大していった。「通行禁止時間までに光州に行ったら大金を支払う」というドイツ人記者ピーターを乗せ、光州を目指すことになったソウルのタクシー運転手マンソプは、約束のタクシー代を受け取りたい一心で機転を利かせて検問を切り抜け、時間ギリギリにピーターを光州まで送り届けることに成功するが・・・
あの「光州事件(光州民主化運動)」、起きたのはつい最近1980年の事だったというのが改めて考えると結構衝撃で。
韓国の民主化において大きな一歩となった出来事。
当時はスマホなんて無い時代ですから、マスコミを統制されてしまうと国民は何が起きているのかまるでわからない状況だったんですよね・・・。
今、香港で日夜権利を守る為命がけでデモや抗議活動が行われていますが、そういった現在の状況を日本のマスコミがちゃんと報じる事はなくとも
私達はSNSを通じてリアルな現場を少しは知る事が出来る。閲覧注意要素のある動画はシェアしないでおくのですが、たくさん共有されているので検索してみて下さい。
香港国際空港で座り込んでいる抗議デモの参加者たちは、レ・ミゼラブル (ミュージカル)の「民衆の歌」を歌い始めた。@joshuawongcfの動画。 pic.twitter.com/n6gsq6b9jx
— Martin Fackler (@martfack) 2019年8月10日
※これの予告、編集がイマイチで躍動感無いので好きじゃないんですが、一応おいときますね。
6.1987 ある闘いの真実
で、タクシー運転手を観てからのコレです。
全斗煥(チョン・ドゥファン)軍事政権下の1987年1月14日、ソウル大学の学生、朴鍾哲(パク・ジョンチョル=ヨ・ジング)が警官の拷問で死亡した事件で幕を開ける。脱北者として治安本部の所長にのぼりつめたパク(キム・ユンソク) は、「取り調べ中のショックによる心臓マヒ」と言い張り隠蔽を図る。拷問死を疑ったソウル地検公安部長のチェ検事(ハ・ジョンウ)は司法解剖を主張し職を解かれるが、東亜日報が死因をスクープ。デモは激しさを増し、大統領選を控えて政府は催涙弾や警棒などで弾圧を強める。一方、延世大学では、政治に関心がなく「デモをしても何も変わらない」と考える女子学生ヨニ(キム・テリ)が、同じ大学で民主化運動に励む学生、李韓烈(イ・ハニョル=カン・ドンウォン)と出会い、李の誘いで1980年の光州事件のビデオを見て衝撃を受け、また叔父の刑務所看守ハン・ビョンヨン(ユ・ヘジン)が逮捕されたりもして、次第にめざめてゆく――。
光州事件から7年後の「朴鍾哲拷問致死事件」から「6月民主抗争」に至るまでの民主化闘争を描いた作品。
この当時の軍事政権下における言論統制は、今の日本においても決して他人事ではないのはご存知の通りかと。
協会のステンドグラスのシーンが個人的に印象に残っている。
そして最後、ヨニが見た景色に涙が止まらなかった・・・。
www.youtube.com
カンニムがいる!!(ハ・ジョンウ)
7.工作 黒金星と呼ばれた男
1992年、北朝鮮の核開発をめぐって朝鮮半島の緊張状態がたかまるなか、軍人だったパク・ソギョン(ファン・ジョンミン)は北の核開発の実態を探るため、コードネーム黒金星(ブラック・ヴィーナス)という工作員として北朝鮮に潜入する命令を受ける。事業家に扮したパクは3年にもおよぶ慎重な工作活動の末、北朝鮮の対外交渉を一手に握るリ所長(イ・ソンミン)の信頼を得ることに成功し、北朝鮮の最高国家権力である金正日と会うチャンスをものにする。しかし1997年、韓国の大統領選挙をめぐる祖国と北朝鮮の裏取引によって、自分が命を賭けた工作活動が無になることを知り、パクは激しく苦悩する。果たして彼は祖国を裏切るのか、それとも国が彼を切り捨てるのか。また北朝鮮はパクの工作に気づくのかー。
こちらはより最近の実話を基にした作品。
今でも、このタイミング?という時に北で武力挑発があったりするので、かつて実際にこのような駆け引きが裏で行われた事があったという事を知っておくのは重要な事だと思う。
題材の面白さはもちろんの事、中心人物2人の台詞は少なくとも顔で語る演技が素晴らし過ぎて・・・1つの映画作品としてめちゃくちゃ推したい。
↑コメント、完全に私情が入っておりますが、このリ所長がとにかく魅力的なキャラクター。
国の幹部としての厳しい顔と、1人の人間として向き合う時の柔らかさにかなりやられてしまった。
スパイサスペンスとしてもかなり胸熱なストーリーなので是非。
自分の属する陣営を超え、北か南か、敵か味方かという対立を超え、祖国を憂う真の愛国者、“浩然の気”を共有する士大夫として、心と心で結びついていく。
(記事内より引用)
www.youtube.com
ヘウォンメク、おる!!!(チュ・ジフン)
で、この後はこれから公開するものor私がタイミングを逃して見られなかった故にこれから鑑賞予定の作品です。
8.共犯者たち
2008年、〈米国産牛肉BSE問題〉などの報道により国民の支持を失いかけた李明博政権は、メディアへの露骨な政治介入を始める。狙われたのは公共放送局KBSと公営放送局MBC。政権に批判的な経営陣が排除され、調査報道チームは解散、記者たちは非制作部門へと追われた。両局の労働組合はストライキで対抗するが、政権が送り込んだ新しい経営陣は解雇や懲戒を濫発。その結果、政府発表を報じるだけの「広報機関」となった放送局は、〈セウォル号惨事〉で「全員救助」の大誤報を流し、〈崔順実(チェ・スンシル)ゲート事件〉の隠蔽に加担することになった……。
(公式サイトより)
これ編集がピカイチで上手いです。劇場で予告見て鳥肌立った。
9.太陽が欲しい
1992年、東京で開催された「日本の戦後補償に関する国際公聴会」での、中国人女性・万愛花さんの証言により、中国人「性暴力被害者」の存在が明らかになった。当時、留学生として日本で学んでいた班忠義監督はその証言に衝撃を受け、万愛花さんの元を訪ねる。以降、現在まで中国人被害女性の支援活動を続けている。被害女性たちの多くは強烈な身体的、精神的暴力により、体調や精神に異常をきたしていたが、一切の補償を受けられず、戦後半世紀を過ぎても癒えることのない苦しみのただ中にあった。
「被害/加害」対立する立場の証言が交差し、浮かび上がる事実。
本作では中国人被害女性だけでなく、元日本兵とその手下だったという中国人男性たちも証言をしている。かつて元兵士たちは公の場で自ら、中国人女性を拉致、監禁し、性暴力に及んだと語り、その内容は被害女性の証言と一致していた。しかし、戦争世代が少なくなるにつれ、日本国内では歴史修正主義が台頭。「慰安婦問題」は韓国女性を対象とした強制性の有無が議論の中心となっていく———。
(UPLINK公式サイトより)
彼女たちの歩んだ人生に光をあてられるのは、今を生きる私たちである。
10.ひろしま
原爆投下から7年後の広島。高校生のみち子は、授業中に原爆症で倒れ、8月6日の恐ろしい光景を思い出す…。原爆の恐怖と惨状を伝えようと、被爆から8年後に製作された反戦ドラマ。
これが終戦からわずか数年後に作られたというのがスゴイ。そして実際の被爆者が出演しているという点も。
■ETV特集「忘れられたひろしま 8万8000人が演じた“あの日”」
70年近く前に制作された1本の日本映画が、世界各地でリバイバル上映され、話題を集めている。映画の名は「ひろしま」。
実際に被爆を体験した市民8万8000人が原子爆弾の悲劇を伝えるため撮影に参加し、日本映画史上空前のスケールで撮影された。1953年に完成し、ベルリン国際映画祭で長編映画賞に入賞。しかし、不思議なことに、日本でこの映画はほとんど知られていない。
映画「ひろしま」とは、どういった作品なのか?なぜ長い間、知られざる存在となっていたのか?NHKでは、かつて映画の制作に関わった人たちや、映画に出演した被爆者たちを訪ね、日本各地、さらには海外を取材した。
こちらの特集は8月10日にNHK Eテレで放送され、8月16日深夜には映画「ひろしま」がオンエアされるそうです。
以上です。今回上げた作品、公開時期が前の物も多いんですが単館系だと○○特集というくくりでリバイバル上映して下さるので結構観られると思います。
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